こんにちは。
今回はコーンスネークの生態と飼育方法についてご紹介します。
ヘビの入門種として、とてもポピュラーなコーンスネーク。
それなりに活動的で、モルフも豊富なので鑑賞性バッチリ!
慣れればハンドリングも難しくありません。
コーンスネークの生態
コーンスネークの基本情報
英名:Corn snake
分類:ナミヘビ科ナメラ属
分布:アメリカ合衆国
全長:120cm~150cm
食性:肉食
繁殖:卵生
見た目は色鮮やかな赤色が特徴的で、ナミヘビらしいしなやかな体つきをしています。
一見攻撃的な体色に見えますが、顔は穏やかな表情をしており、非常に愛嬌のある印象を受けます。
コーンスネークの生態
生息地は幅広く、森林から草原まで様々なところで確認されているようです。
基本は地上棲のヘビですが、立体行動も巧みに行い、樹上での活動も器用にこなします。
日中は穴などの暗いところに身を潜め、夕暮れから夜中にエサを求めて活動を始めます。
完全なる動物食なので、小型の哺乳類や爬虫類、両生類を野生下では捕食をしています。毒は持っておらず、獲物に噛み付いたら身体を巻きつけるように固定し、そのまま丸呑みにします。
性格や値段など
非常に穏やかな性格をしており、環境への適応能力も高いです。
人にもよく慣れ、ハンドリングなども難しくないでしょう。
値段に関してはモルフや成長具合によって大きく変わるため、希少なモルフなどには数十万円の音がつくこともあります。
反面流通量の多いベーシックなモルフは数万円程度で取引されています。
寿命について
コーンスネークの寿命は平均して10~20年程度です。
近年はエサのクオリティも上がり、飼育方法もほぼ確立されているため、野生下よりも長生きをする個体が増えています。
コーンスネークの飼育方法と飼育設備
昼行性のトカゲなどと比べると、コーンスネークの飼育設備は至ってシンプルです。
飼育方法も特別難しいというわけではなく、基本のポイントを押さえておけばトラブルが起こる確率もぐっと下がりますので、しっかり知っておきましょう。
ケージ
全長は1mを超えるので、大きなケージが必要かと思われる方も多いでしょう。
ですが、実際ヘビはとぐろを巻いていますので用意するケージは比較的省スペースで済みます。
むしろ広すぎるスペースを与えると落ち着かずに状態を崩す恐れもあります。
ケージの広さとしては、一般的にとぐろを巻いた状態のヘビ4~5個分くらいの底面積が確保できれば良いとされています。
具体的なサイズがふわっとしてますが、最終的にアダルトのコーンスネークに対して60cm×45cm規格のケージを用意できれば十分です。
もし90cm規格のケージを用意できるのであればレイアウトを含めて色々楽しめるかと思います。
ベビーの頃は広すぎるスペースを与えるとかえってストレスになりかねませんので、小型のプラケースからスタートする方が良いでしょう。
床材
アスペンチップのような木くずを使った床材か、新聞紙やペットシーツが挙げられます。
アスペンチップは見栄えの良さと、排泄物を取り除く際に一部分だけ取り除けば良いので環境の維持が楽というメリットがあります。厚く敷くと床全体を隠れ家と認識してしまうので、気持ち薄めに敷くと良いです。
新聞紙やペットシーツはコストパフォーマンスに優れ、手軽に全面交換できますし吸水性や脱臭性にも優れています。
もっとコスパを抑えるならキッチンペーパーも挙げられますが、脱臭性などに関しては上記の床材と比べると効果は落ちます。
シェルター
あってもなくても基本的には大きな問題はありません。
ただ隠れること自体は好きなので、ベビーのうちはスドーのウェットシェルターを1個くらい入れておくと良いかもしれません。
大きくなってくると水入れがシェルター兼用になったりするので、ケージ内の状況に合わせて用意してあげましょう。
むしろシェルターに入らず、水入れの方によくいるようでしたら撤去して底面積を確保したほうがいいかもしれません。
水入れ
全身が浸れるくらいの水入れを必ず用意してあげましょう。
小さめのボウルだったり、タッパーで構いません。
水入れはコーンスネークの飲水になったり、脱皮する際に浸って皮を柔らかくする役割があったりと重要なアイテムです。
冷たい水はコーンスネークが驚く可能性もあるので、ぬるま湯か常温程度の水を用意しましょう。
水は水道水で大丈夫です。
ライト類
コーンスネークは夜行性ですので、UVBライトなどは必要ありません。
ケージの大きさなどによっては温度を適正に保つために保温球などのライトを用いることになります。
温度管理と湿度 ヒーター類
コーンスネークは基本的に25~28℃あたりで管理すると状態よく保てます。
ケージ内に温湿度計を用意してこまめにチェックしておきましょう。
温度が低くなると食欲不振や消化不良になったりすることがあります。
温度管理は室温にもよりますが、パネルヒーターをケージの底面1/3程度敷けば大丈夫です。
それでも温度が上がらないのであれば、保温球や暖突といった上部からの加温で底上げしましょう。
湿度に関しては水入れがありますので、そこまで気にしなくて大丈夫です。
エサや給餌方法など
活エサを与える必要は無く、冷凍マウスのみで終生飼育できます。湯煎解凍か自然解凍してから与えましょう。
冷凍マウスはサイズが豊富にありますので、飼育しているコーンスネークのサイズに合わせて給餌させてあげてください。
コーンスネークの胴の太さが与えるエサのサイズの目安となります。
給餌間隔は1週間に1~2回です、あげすぎても消化不良の原因になったりします。
給餌方法はピンセットで揺らしてエサと認識させてあげましょう。口のあたりにちょんちょんとくっつけるようにして誘うと飛びついてくることが多いです。
ハンドリング
穏やかな個体が多いので、人に触られることにも慣れやすいです。
噛むことは滅多にありませんが、手にマウスの臭いなどが残ったままだとエサと勘違いして飛びついてくることがあるので、ハンドリングを行う際は手をしっかり洗いましょう。
また、エサを食べた直後にハンドリングを行うと腹部を刺激して吐き戻しをしてしまう恐れがあるので、給餌直後のハンドリングは控えましょう。
日々のお世話
犬のように毎日散歩させる必要はなく、日々のお世話は給餌と水入れの交換、排泄物の始末程度です。
特に排泄物は放置しておくとコーンスネークの身体にこびりついて不衛生な環境になってしまうので、見かけた段階で速やかに取り除きましょう。
飼育において気をつけること
ありがちなトラブルである脱皮不全とマウスロットには十分気をつけましょう。
脱皮不全は湿度不足で起こりやすく、不全になってしまったらぬるま湯などに浸けてゆっくり皮を剥がしてあげると良いです。
マウスロットはエサを食べる際、なんらかの拍子で口内が傷ついてしまうことを言います。
人間で言えば口内炎のようなものです。
最悪の場合は死につながることもあるので、素人判断をせず病院につれていくのが最善です。
さいごに
改めてコーンスネークの魅力を以下のポイントにまとめてみました。
設備投資が比較的安く済む
冷凍エサのみで飼育可能
モルフが豊富
こうやって見てみるとペットスネークとして非常に優秀なポイントが揃っています。
未だに新しいモルフが作出されるくらいブリーディングも活発に行われており、イベントやショップでも多数扱っている種ですので多くの候補から選べるのも魅力でしょう。
初めてのヘビ飼育を考えている方、コーンスネークはいかがでしょうか。
以上、コーンスネークの飼育方法でした。
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