【小さな怪獣】アカメカブトトカゲの生態と飼育方法について

トカゲの飼育方法

出典:Tribolonotus – DeviantArt

今回は目の周りが赤いことが特徴の、アカメカブトトカゲのご紹介です。

陰気な性格ではありますが、人気が高くヴィジュアルにも優れたトカゲとして知られています。

アカメカブトトカゲの生態

アカメカブトトカゲ基本情報

学名:Tribolonotus gracilis
別名:メベニカブトトカゲ
分類:トカゲ科カブトトカゲ属
分布:インドネシア・パプアニューギニア
全長:15~20cm
食性:昆虫食性
繁殖:卵生

見た目はトゲトゲした重厚な鱗と、何よりも目の周りの赤い模様が目を引きます。

英名もそのまま『Red eyed crocodile skink』となっております。

逆に赤い模様が存在しない近縁種のカブトトカゲとして、モトイカブトトカゲという種も存在しています。

カブトトカゲということで頭もゴツゴツとしており、他のトカゲに比べると頭部が大きく発達しています。

アカメカブトトカゲの生態

ブログの仕様上で地上棲トカゲに分類しましたが、半水中棲のトカゲと思っていただければ大丈夫です。

主に熱帯雨林に生息しており、湿潤を好む夜行性のトカゲとなります。

昼間のうちは倒木や落ち葉の下に身を隠していることが多く、あまり活動的なトカゲではありません。

食性は昆虫食性となり、昆虫類の他に小型の魚やカエルを捕食します。

爬虫類としては珍しく発声器官を持ち、鳴くことで他の個体とコミュニケーションを取るとも言われています。

性格や値段など

恐竜を彷彿とさせるゴツゴツの鱗と派手な赤い目の模様を持ちますが、性格は極めて温厚です。

同時に臆病で陰気な面もあるので、飼育する上で姿を見かけることはあまりないかもしれません。

値段は数年前まで1万円以下で買えることもありましたが、現在は1万~1万5000円前後で推移していると思われます。

昔はWCの状態が非常に悪いトカゲとして知られ、「死にトカゲ」とまで言われていましたが現在は輸送も改善され、扱いやすい種類になりました。

国内でも繁殖例が多く見られ、イベントなどでは国内CBの個体もちらほら見かけます。

アカメカブトトカゲの飼育方法と飼育設備

ケージ

アカメカブトトカゲはさほど活動的な個体ではありませんので、大きなケージは特に必要ありません。

1匹ならば底面積が30×30cm程度のケージで終生飼育することができます。

ペア飼育で繁殖などを考えるのならば、45~60cm規格のケージを用意してあげましょう。

アカメカブトトカゲは多湿を好み、同時に通気性の良い環境を好みますので、爬虫類専用ケージか通気性の高いプラスチックケースを用意すれば問題ないでしょう。

床材

多湿を好むトカゲですので、床材には保湿力のあるものを選びましょう。

候補としてはソイルやヤシガラマット、水苔が挙げられます。

キッチンペーパーやペットシーツなどでも飼育できなくはありませんが、ウェットシェルターが必須になりますし、なにより湿度の維持により気をつける必要があります。

1日に1~2回湿度維持のために霧吹きを欠かさないようにしましょう。

シェルター

アカメカブトトカゲはがつくほど陰気なトカゲなので、シェルターは必ず用意しましょう。

スドーのウェットシェルターは湿度維持や飲水の確保など機能性が高いので、こちらを用意すれば大丈夫です。

保湿性の高い床材を使用しているのであれば、コルクや流木を使った自然のシェルターをレイアウトしても良いです。

水入れ

タッパーなど全身が浸かることのできる水入れを用意しましょう。

半水中棲のトカゲなので、夜にひっそりと浸かっていることがありますし、飲水の代わりにもなります。

水質の悪化は皮膚トラブルなどを招きますので、こまめに新鮮な水に交換してあげましょう。

ライト類

アカメカブトトカゲは夜行性と言われており、基本的にUVB灯は必要ないという意見が多いです。

これに関しては賛否両論ありますので、弱めの紫外線ライトは用意しておくと良いでしょう。

また半水棲ではありますが、低温にはあまり強くないので寒い時期はパネルヒーターや暖突などで保温をしてあげましょう。

温度と湿度管理

アカメカブトトカゲはどちらかというと寒さに弱いトカゲです。

温度はケージ内部が25~28℃程度になるようにしましょう。

冬などは保温のために暖突などの使用が望ましいですが、それ以外の季節ならばパネルヒーターをケージ底面か側面に設置するだけで大丈夫です。

どちらかと気をつけなければいけないのは湿度の方です。

防御力が高そうな見た目をしていますが、皮膚の露出が多いトカゲですので、乾燥による皮膚トラブルに気をつけなければいけません。

そのくせ通気性の高さも求められるので、レオパなどに比べると温湿度管理はやや大変です。

エサや給餌方法など

アカメカブトトカゲは基本的に昆虫食のため、コオロギやワーム系のエサを与えなくてはいけません。

陰気かつ臆病な個体が多いため、ピンセットでの給餌よりも置き餌のほうが望ましいでしょう。

反りのついたお皿などにコオロギやミルワームを入れ、放置しておきます。

夜中にひっそりと食べに来るかと思いますので、2-3日に1回のペースで与えていきます。

個体差がありますが、アカメカブトトカゲは大食漢というわけではありませんので、食べる量が少なくても慌てないようにしましょう。

ピンセットから食べる個体ならば、安全面などから考えてピンセット給餌が望ましいです。

さいごに

アカメカブトトカゲは切手のモチーフになったくらい現地ではポピュラーな爬虫類です。

かなり陰気な性格もあって、見た目とのギャップを感じる方も多いでしょう。

昔はかなり難易度の高いトカゲとして知られていましたが、ある程度飼育方法が確立され、初心者でも手の出しやすいトカゲになりました。

レオパと比べてしまうと飼育難易度はどうしても高いかと思いますが、興味がありましたらぜひ飼育にチャレンジしてみてください。

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